しかし「公園」に定評のある江戸川区。
水路跡は親水公園/緑道化するか街路化するかのどちらかが多く、
実際に腐ったような暗渠というのはなかなか少ないもの。
(日本で最初の親水公園も江戸川区の古川。)
6月初旬、散策会「東京散歩革命」の下見時に、
いままで何度か通行していたはずの平和橋通りを歩いていたところ、
江戸川区と葛飾区の区境やや南に、いい感じの蓋暗渠があるのに今更気づいた。
位置としては江戸川区松島三丁目42、
新小岩公園方面から新小岩香取神社への水路跡がうねっているところである。

▲平和橋通り側から。橋っぽい構造物が残っている。

▲そちらを覗きこむと、立派な蓋暗渠が。一応地図にも道として描かれてはいる。
この暗渠、田圃の用悪水路跡の多い江戸川区のものにしてはグッと曲がっているのがまず+1ポイント。
(とはいえ太いものはけっこう川っぽく曲がってるが。)

▲橋部分を水路側から見る。段差はわずかだが、橋っぽさは維持されている。
セメントを盛って申し訳程度に段差を解消した形跡が。

▲こうした半ば放置された生活の匂いがまた+1ポイント。

▲もうひとつ素晴らしいのが、途中に橋がそのまま残っていること。
家屋とコインパーキングのある土地を行き来するための橋だったようだが、
両側の同一所有者地を繋ぐものか、あるいは駐車場側に細い道があったのか。

▲振り返った風景もまた良し。立木とトタン壁の家屋も暗渠沿いらしく良い味。

▲こちらの家屋にも生活痕が。掃出窓と水場だろうか?

▲先に進むと、残念ながらマンション建設中のため変な位置に植え込みが置かれている。

▲新小岩公園方面へは一度右へ折れたあと、すぐに通り沿いに左へ折れる。
道路の段差は地図でも見てとれる。
その曲がりと曲がりの間の新しい舗装も、
なんとなく蓋っぽい凹凸が残っているように見える。
本来であれば「わかりやすい」暗渠のはずなのだが、
どうしてかこれまでまったく気づかなかった。
いつもだいたい歩行終わり頃に疲れて通る道だからだろうか・・・。
何にせよ、ほんの30メートルほどだが残っていて得した気分の蓋暗渠だった。
※散策会「東京散歩革命」および「東京力養成散歩」よろしくお願いします!
告知はしかすけメインサイトや下記イベントページで行います(夏場は少なくなりますが)。
http://shikasukeito.blogspot.jp/2013/02/blog-post.html
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